第4章 IoT応用システムを理解するの要点
ロボット、ドローン、XR の用語を整理

更新日 2026年10月26日 読む時間の目安 約6分
この記事の要点
  • 第4章は、IoT のデバイスを組み合わせた応用システムとして、ロボット、ドローン、AR・VR などの XR を扱う章です。
  • 水平多関節と垂直多関節、AR と MR、UTM と FISS のように、種類や役割の違いが問われます。
  • 用語は「ロボットの種類・動かす仕組み・認識・ドローン・XR」で6つに分けると、覚えやすくなります。
この記事の目次
  1. この章で問われること
  2. 6つのまとまりと押さえる用語
  3. 取り違えやすい組み合わせ
  4. この章の勉強の進め方
  5. 第4章の問題を解いてみる
  6. よくある質問

この章で問われること

第4章「IoT応用システムを理解する」は、前の第3章で学ぶデバイスを組み合わせた、ロボット・ドローン・XR(AR・VR・MR) といった応用システムを扱います。次の第5章からは、IoT を支える通信方式に進みます。

本番の60問のうち、第4章からは8問前後と予想しています。もちこ道場の模擬試験(60問・60分)は、全8章からほぼ均等に問題を出す作りで、第4章からは8問を出しています。試験全体の約13%にあたります。

もちこ道場の第4章の問題は90問です。本番と同じ3つの形式に分けると、次のようになります。

形式 問題数
穴埋め(1か所) 30問
穴埋め(組み合わせ) 30問
誤った記述を選ぶ 30問

出てくる用語は、次の6つのまとまりに分けると整理しやすくなります。

第4章の用語の6つのまとまり 1. ロボットの分類 産業用・サービス用ほか 2. 産業用ロボット 多関節・直交・協働 3. 動かす・自動化 アクチュエータ・RPA 4. 認識と開発の道具 SLAM・LiDAR・ROS 5. ドローン UTM・FISS・リモートID 6. XR AR・VR・MR
第4章の用語の6つのまとまり(もちこ道場のまとめ)

6つのまとまりと押さえる用語

1. ロボットの分類

用語 ひとことで
ロボットの技術要素 経済産業省は、センサ系・駆動系・知能・制御系の3つとした
フィールド用ロボット 建設、防災、水中作業、農業など、屋外で活動するロボット
Roomba 米国 iRobot 社が発売。本格的に普及した最初の家事ロボット
コミュニケーション 第3次ロボットブームで、テーマが人間に近い動きから、人との会話へ移った

2. 産業用ロボットの種類

用語 ひとことで
垂直多関節ロボット 人の腕に似た形で6軸。産業用で最も活用されている汎用のロボットアーム
水平多関節ロボット SCARA 型。上下の剛性が高く、押し込み作業に向く
直交ロボット ガントリーロボット。単軸直動ユニットを組み合わせたシンプルな構成
パラレルリンクロボット 並列なリンクで1点を動かす。高精度かつ高出力
人間協調型ロボット 協働ロボット。条件を満たせば、人と同じ作業空間で働ける
ティーチングプレイバック 実機を動かして動作を記録し、その動作を再生して作業する

3. 動かす仕組みと自動化

用語 ひとことで
アクチュエータ 制御機器の信号を受けて、物理的な動きを生み出す。IoT に特有の出力デバイス
ソフトアクチュエータ 人工筋肉。軽く柔らかい材料の変形で動く
RPA ソフトウェアロボット。人が行う定型業務を記憶して自動化する

4. 認識と開発の道具

用語 ひとことで
SLAM 環境マップを作りながら、自己位置も推定する技術の総称
LiDAR レーザ光を走査し、反射光から距離などを調べる光学センサ
CNN 畳み込みニューラルネットワーク。コンピュータビジョンの精度を大きく向上させた
OpenCV コンピュータビジョンの代表的なオープンソースライブラリ
PCL・Open3D 深度カメラの情報を点群で3次元のまま扱うオープンソースソフトウェア
ROS 画像処理や SLAM、ハードウェア制御を一括して提供する、ロボット開発用プラットフォーム

5. ドローンと運航の管理

用語 ひとことで
レベル4 第三者がいる有人地帯で、補助者を置かずに目視外飛行を行う段階
UTM 運航管理システム。位置や気象、3次元地図の情報を運航者に提供する
FISS 飛行情報共有システム。飛行計画を登録し、ほかの運航者と共有する
リモートID 登録番号を書き込んだ機器から、製造番号や位置情報を発信する
飛行禁止空域 空港などの周辺、150m以上の高さ、人口集中地区の上空。許可が必要
通信方式 ドローンは単向通信・同報通信・単信方式、屋内作業のロボットなどは一周波複信方式(TDD)

6. XR(AR・VR・MR)

用語 ひとことで
AR(拡張現実) 現実の景色に CG を重ねる。スマートフォンのカメラ映像でも簡易的にできる
MR(複合現実) AR を発展させ、周囲の3D情報を計算して、CG を現実の物の近くに表示したり触って操作したりできる
XR VR・AR・MR などをまとめた呼び名。HMD で没入感を与える形態が中心
メタバース インターネット上で多数の参加者が同じ体験を共有する仮想空間。定義は明確ではない

取り違えやすい組み合わせ

選択肢には、同じまとまりの用語が並びます。次の組み合わせは、一言で言い分けられるようにしておきます。

組み合わせ 見分け方
垂直多関節と水平多関節 6軸で3次元の作業(垂直)か、水平3自由度+上下で押し込みに強い(水平)か
直交ロボットとパラレルリンクロボット スライド軸の組み合わせ(直交)か、並列リンクで1点を動かす(パラレル)か
UTM と FISS リアルタイムの運航を支える(UTM)か、飛行計画を事前に共有する(FISS)か
AR と MR CG を重ねるだけ(AR)か、周囲を計算して近くに表示し、操作もできる(MR)か
ソフトアクチュエータとアクチュエータ 柔らかい材料の変形で動く(ソフト)か、動きを生む装置全般(アクチュエータ)か
RPA と産業用ロボット ソフトウェアで業務を自動化する(RPA)か、機械として作業する(ロボット)か
単向通信方式と一周波複信方式(TDD) 上り・下りに別の周波数(ドローン側)か、同じ周波数を時間で共用(TDD)か

この章の勉強の進め方

  1. 6つのまとまりの名前を覚え、用語を見たら「どのまとまりの話か」を言えるようにします。
  2. 上の表の組み合わせを、何も見ずに一言で説明できるか確かめます。
  3. 問題を解いて、迷った用語をその日のうちに見直します。

勉強の全体の計画は「勉強時間の目安と1か月の計画」にまとめています。

第4章の問題を2問、解いてみる

もちこ道場の第4章の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。

問1

水平方向の3自由度を持つアームと、その先端の上下運動で押し込み動作を行う機構からなる4自由度構成の産業用ロボットであり、上下方向の剛性が高いことから部品の押し込み作業などに適しているものを1と呼ぶ。

答えと解説を見る

正解は 1(水平多関節ロボット)です。

【概要】

水平多関節ロボットはSCARA型とも呼ばれ、水平3自由度のアームと先端の上下動を合わせた4自由度構成で、上下の剛性が高く押し込み作業に向く。

【図解】実験的機能

産業用ロボットの形状による分類とティーチングプレイバック 産業用ロボットの形状による分類とティーチングプレイバック

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. 水平多関節ロボット正解あなたの解答 水平多関節ロボットはSCARA型ロボットとも呼ばれ、上下方向の剛性が高く部品の押し込みに適する。
  • 2. 垂直多関節ロボットあなたの解答 垂直多関節ロボットは6軸機構が主流のロボットアームであり、剛性が低めで4自由度の押し込み向け構成ではない。
  • 3. 直交ロボットあなたの解答 直交ロボットは直交するスライド軸で直線的に動くロボットであり、水平方向に回るアームを持つ構成ではない。
  • 4. パラレルリンクロボットあなたの解答 パラレルリンクロボットは並列なリンクで1点を制御するロボットであり、水平アームと上下動の構成ではない。

問2

小型無人機(ドローン)の飛行レベルにおいて、第三者上空である有人地帯で、補助者を配置せずに目視外飛行を行うことを実現する段階を1という。

答えと解説を見る

正解は 4(レベル4)です。

【概要】

小型無人機の飛行レベルのうちレベル4は、第三者がいる有人地帯で補助者を置かずに目視外飛行を行う段階であり、都市部での配送などに必須である。

【図解】実験的機能

ドローンの飛行レベル・登録・運航管理 ドローンの飛行レベル・登録・運航管理

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. レベル1あなたの解答 レベル1は目視の範囲内で操縦して飛行させる段階であり、有人地帯での目視外飛行には当たらない。
  • 2. レベル2あなたの解答 レベル2は目視の範囲内で操縦を伴わずに飛行させる段階であり、有人地帯での目視外飛行には当たらない。
  • 3. レベル3あなたの解答 レベル3は無人地帯で補助者なしに目視外飛行を行う段階であり、第三者上空の有人地帯は対象外である。
  • 4. レベル4正解あなたの解答 レベル4は有人地帯の第三者上空で補助者なしの目視外飛行を行う段階で、一等ライセンスが必要となる予定である。
問題を解いて確かめる

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よくある質問

第4章はどの章とつながっていますか?

第3章で学ぶセンサ・アクチュエータ・測位・カメラが、第4章のロボットやドローンの部品になります。ドローンやロボットとの通信方式は第5章でも関わります。

AR・VR・MR の違いは何ですか?

AR は現実の景色に CG を重ねて現実世界を拡張します。MR は AR を発展させ、SLAM で周囲の3D情報を計算して CG を現実の物の近くに表示したり触って操作したりできるものです。これらをまとめて XR と呼びます。

SLAM とは何ですか?

センサやカメラの情報から環境マップを作りながら、自分の位置も推定する技術の総称です。移動ロボットやドローン、MR で重要になります。

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出典・注記

出題範囲は、2026年10月26日にMCPC の公式ページで確認しました。用語の説明は、もちこ道場の問題と解説をもとにまとめたものです。

  1. IoTシステム技術検定 基礎(MCPC 公式)