第8章 IoTビジネスモデルを創出するの要点
ビジネスモデルの型、アジャイル、スクラム、発想の道具を整理

更新日 2026年10月26日 読む時間の目安 約6分
この記事の要点
  • 第8章は、IoT で新しいビジネスをどう作るかの章です。ビジネスモデルの型、アジャイル開発とスクラム、構想を形にする道具まで出ます。
  • プロダクトオーナーとスクラムマスター、タイプ1〜4、リーンキャンバスとユーザストーリーマッピング のように、似た用語の役割の違いが問われます。
  • 用語は「型・タイプ・アジャイル・スクラム・発想と検証・整理の道具」で6つに分けると、覚えやすくなります。
この記事の目次
  1. この章で問われること
  2. 6つのまとまりと押さえる用語
  3. 取り違えやすい組み合わせ
  4. この章の勉強の進め方
  5. 第8章の問題を解いてみる
  6. よくある質問

この章で問われること

第8章「IoTビジネスモデルを創出する」は、最後の章です。第1章〜第7章で学んだ IoT の技術・事例・データ活用・セキュリティを使って、新しいビジネスをどう組み立て、どう開発を進めるかを扱います。

本番の60問のうち、第8章からは7問前後と予想しています。もちこ道場の模擬試験(60問・60分)は、全8章からほぼ均等に問題を出す作りで、第8章からは7問を出しています。試験全体の約12%にあたります。

もちこ道場の第8章の問題は90問です。本番と同じ3つの形式に分けると、次のようになります。

形式 問題数
穴埋め(1か所) 30問
穴埋め(組み合わせ) 30問
誤った記述を選ぶ 30問

出てくる用語は、次の6つのまとまりに分けると整理しやすくなります。

第8章の用語の6つのまとまり 1. ビジネスモデル サブスク・両面市場 2. 4つのタイプ タイプ1〜タイプ4 3. アジャイル開発 宣言・イテレーション 4. スクラム PO・スクラムマスター 5. 発想と検証 PoC・ペルソナ 6. 整理の道具 リーンキャンバス・KPT
第8章の用語の6つのまとまり(もちこ道場のまとめ)

6つのまとまりと押さえる用語

1. ビジネスモデルの型

用語 ひとことで
サブスクリプション 売り切らず、利用期間や利用量に応じて対価を受け取る課金制。動画配信サービスが代表例
パーソナライゼーション 顧客の興味や関心のデータを分析し、提供するサービスを最適化する
プラットフォーム クラウドサービスや共通インタフェースなどを土台に、必要なサービスを1つの環境でそろえて提供する
両面市場 属性の異なる2つのグループの取引を、仲介者が取り持つ市場
ネットワーク効果 両面市場で、需要や供給が同じ側を呼び込む効果と、一方の増加が他方を引きつける効果がある
マッチング 両面市場を機能させるために必要。価格だけでなく、嗜好や値ごろ感の違いで成り立つ

2. IoT ビジネスモデルの 4 つのタイプ

用語 ひとことで
タイプ1 既存産業のピラミッド型の構造
タイプ2 ピラミッド型企業の変形。巨大企業の利点を生かす
タイプ3 IoT で典型的なモデル。Uber や Airbnb のようなプラットフォーム
タイプ4 プラットフォームを意識しないまま、P2P 環境で提供者と利用者がビジネスを行う

3. アジャイル開発

用語 ひとことで
アジャイルソフトウェア開発宣言 左側の価値を認めつつ、右側に、より価値をおく
個人と対話 プロセスやツールより
動くソフトウェア 包括的なドキュメントより
顧客との協調 契約交渉より
変化への対応 計画に従うことより
イテレーション 短い期間の開発を繰り返し、各回でユーザに見せられる動くものを作る

4. スクラムチーム

用語 ひとことで
プロダクトオーナー 開発全般の責任者。ROI の最大化と、ステークホルダーとの情報交換を担う
スクラムマスター チーム全体を支援・管理するリーダー。スクラムが効率良く機能するよう支援する

5. 発想と検証

用語 ひとことで
PoC 概念実証。本開発の前に、実運用と同じ環境で妥当性や問題点を確かめる
プロトタイプ 本開発の前に作る、簡単な機能やデザインの試作
ペルソナ 典型的なユーザ像を調査・分析して作る仮想の人物。真の要求仕様を導く
ステークホルダー分析 ペルソナ作成のとき、ステークホルダーを抽出して、円滑な進行の戦略を立てる
アーリーアダプター 最初に顧客となる人。決めておくと、リリース直後から受け入れられやすい

6. 整理の道具と DX

用語 ひとことで
リーンキャンバス 課題や顧客セグメントなど9つの項目で、ビジネスモデルを可視化する
圧倒的な優位性 リーンキャンバスの9番目の項目。他社との差別化要素などを書く
チャネル リーンキャンバスで、顧客に価値を届ける販路
ユーザストーリーマッピング ユーザの行動を時系列に並べ、必要な機能を優先度順に配置する
KPT 振り返りの手法。Keep・Problem・Try の3領域
DXレポート2.1 環境の変化として、顧客体験の向上と市場変化への迅速な対応の2点を示した

取り違えやすい組み合わせ

選択肢には、同じまとまりの用語が並びます。次の組み合わせは、一言で言い分けられるようにしておきます。

組み合わせ 見分け方
プロダクトオーナーとスクラムマスター 開発全般の責任者(PO)か、チームを支援するリーダー(スクラムマスター)か
タイプ3 とタイプ4 プラットフォームがある(タイプ3)か、意識しない P2P(タイプ4)か
PoC とプロトタイプ 考え方を確かめる取り組み(PoC)か、そのための試作(プロトタイプ)か
リーンキャンバスとユーザストーリーマッピング 9つの項目でビジネスを見る(リーンキャンバス)か、行動と機能を2軸で整理する(マッピング)か
サブスクリプションとパーソナライゼーション 利用に応じて課金する(サブスク)か、データでサービスを最適化する(パーソナライゼーション)か
ペルソナとアーリーアダプター 想定する典型的なユーザ像(ペルソナ)か、最初に顧客となる人(アーリーアダプター)か
動くソフトウェアと包括的なドキュメント アジャイル宣言でより重視するのは、動くソフトウェアの側

この章の勉強の進め方

  1. 6つのまとまりの名前を覚え、用語を見たら「どのまとまりの話か」を言えるようにします。
  2. 上の表の組み合わせを、何も見ずに一言で説明できるか確かめます。
  3. 問題を解いて、迷った用語をその日のうちに見直します。

勉強の全体の計画は「勉強時間の目安と1か月の計画」にまとめています。

第8章の問題を2問、解いてみる

もちこ道場の第8章の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。

問1

スクラムチームにおいて、開発への投資に対する効果(ROI)を最大にすることが主な役割であり、ステークホルダーとの情報交換を受け持つ開発全般の責任者を1という。

答えと解説を見る

正解は 3(プロダクトオーナー)です。

【概要】

スクラムチームの構成例で開発全般の責任者とされるのはプロダクトオーナーであり、開発投資に対する効果であるROIの最大化とステークホルダーとの情報交換を担う。

【図解】実験的機能

スクラムチームの構成とKPT スクラムチームの構成とKPT

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. スクラムマスターあなたの解答 スクラムマスターはチーム全体を支援・管理するリーダーで、スクラムの効率的な機能を支える役割であり責任者ではない。
  • 2. 開発メンバーあなたの解答 開発メンバーは合意した製品や機能を実際に作る担い手であり、ROIの最大化に責任を持つ立場ではない。
  • 3. プロダクトオーナー正解あなたの解答 プロダクトオーナーは開発全般の責任者で、ROIの最大化とステークホルダーとの情報のやり取りを担う。
  • 4. プロジェクトマネージャーあなたの解答 プロジェクトマネージャーは一般にプロジェクトの計画や進捗を管理する役職であり、スクラムの構成例には含まれない。

問2

新しい概念やアイデアをもとにした開発に着手する前に、開発するサービスやプロダクトの簡易版を作り、実運用と同じ環境で検証を行うことを1という。

答えと解説を見る

正解は 1(PoC)です。

【概要】

PoCはProof of Conceptの略で概念実証と訳され、本開発の前にプロトタイプを作り実運用と同じ環境で考え方の妥当性や問題点を検証する取り組みである。

【図解】実験的機能

概念実証(PoC)とプロトタイピング 概念実証(PoC)とプロトタイピング

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. PoC正解あなたの解答 PoCは概念実証のことで、簡易版を作って実運用と同じ環境で検証し、課題の抽出や改善を検討する。
  • 2. BPRあなたの解答 BPRは業務プロセスを根本から見直して再設計する取り組みであり、開発前に簡易版で検証する手法ではない。
  • 3. RFPあなたの解答 RFPは発注者が委託先に提案を求めるための提案依頼書であり、プロトタイプで考え方を検証する手法ではない。
  • 4. SLAあなたの解答 SLAは提供者と利用者の間でサービスの品質水準を取り決める合意であり、開発前の検証を指す語ではない。
問題を解いて確かめる

第8章のほかの問題は、ベーシックプランで解けます。まずは登録なしで、第1章の90問を試せます。

第1章を無料で解く

よくある質問

第8章はどの章とつながっていますか?

第1章で学ぶ DX や VUCA、アジャイル開発の考え方と、最後の第8章はつながっています。第2章〜第7章で学ぶ IoT の技術や事例、データ活用、セキュリティを、ビジネスとして形にする場面を扱う章です。

プロダクトオーナーとスクラムマスターは何が違いますか?

プロダクトオーナーは開発全般の責任者で、開発投資に対する効果(ROI)の最大化と、ステークホルダーとの情報交換を担います。スクラムマスターはチーム全体を支援・管理するリーダーで、スクラムが効率良く機能するよう支援します。

PoC とプロトタイプは何が違いますか?

PoC(概念実証)は、本開発の前に実運用と同じ環境で、考え方の妥当性や問題点を確かめることです。プロトタイプは、そのために本開発の前に作る簡単な機能やデザインの試作です。

もちこ道場

章ごとの問題と本番形式の模擬試験で、合格の力を確かめる

公式テキストの全8章から作ったオリジナルの予想問題を、スマホ・PC で解ける Web 演習サービスです(運営者が作っています)。

ベーシックプラン

500円

31日間・買い切り・自動更新なし

  • 全8章 720問○
  • 選択肢ごとの解説○
  • 全問の解説に図解○
  • 模擬試験(60問・60分)なし
おすすめ合格フルサポートプラン

1,000円

31日間・買い切り・自動更新なし

  • 全8章 720問○
  • 選択肢ごとの解説○
  • 全問の解説に図解○
  • 模擬試験(60問・60分)○

無料体験は登録不要です。

次に読む

出典・注記

出題範囲は、2026年10月26日にMCPC の公式ページで確認しました。用語の説明は、もちこ道場の問題と解説をもとにまとめたものです。

  1. IoTシステム技術検定 基礎(MCPC 公式)